2013年12月11日
E&L AirsoftのAKシリーズについて その2
前回に続き、E&L AirsoftのAKシリーズで使われている木製パーツについて説明します。
AKMストック
AKMハンドガード
E&L Airsoftでは、ハンドガードやストックと言った木製パーツについても、本物と同じ素材や加工法に拘って丁寧に仕上げています。
簡単にその特徴をまとめますと、以下の通りになります。
・本物と全く同じ合板ブロックからの削り出し加工
・防虫・防腐処理済みで、設計仕様上10年は効果を維持できる
・ガンパーツ専門の木工職人が作業を担当
・手作業による最終修正
・表面塗装も全て手作業で行う(少なくとも7層塗り)
例えばロアハンドガードの場合、合板を本物と同じ形で組み合わせ、ネジ留後分解できないようにネジを削り、さらに金属留め具を収める溝を彫り込んで行きます。
再現度を上げるため、これらの加工は全て熟練した専門職人による手作業で行われます。
ストックを製造中
ロアハンドガード加工中(形を削り出しています)
ロアハンドガード加工中(大まかな形ができて、ヤスリかけ中)
出来上がったストックを磨いています
少しずつ仕上げて行きます
ほぼ完成に近い状態
何と言いますか、この手作り感が堪りません!
形を整えた後、さらに手作業で何度も塗装>乾燥(陰干し)>磨きを繰り返し、色を少しずつ木材に染み込ませていきます。仕上げ基準に満たすまで、最低でも7回は重ね塗りがされています。
1本1本、このように丁寧に手作業で塗装される
塗装仕上げ途中のAKMストック
塗装の度にこのような棚に並べられて陰干しされる
乾燥後、表面が均一になるよう手で磨き上げられる
ここでロシア製実物との比較写真も公開しますが、色や質感が非常によく再現できている事が見て取れます。
ロシア製実物とE&L製パーツの比較
内側の複雑な形状もしっかり再現されている
そして加工法だけでなく、木製パーツは構造的にもリアルに仕上がっています。
電動ガンとして制約や安全性に対する配慮など、色々な制限がある中で一部の寸法は変更されましたが、基本構造はリアルに再現してあります。
例えば、AKMやAK-74の木製ストック内には本物同様の収納部があり、クリーニングキットを収容できます。
AK-74ストック
クリーニングキット収容コンパートメント
木製パーツは全て手作業による物になりますので、紋様を含め外観が全く同じ個体は存在しません。
鉄と木のハーモニーにロマンを感じる方は、是非店頭で一丁一丁手に取り、お気に入りの個体を見つけ出してください。
また、実銃では問題にされる事はありませんが、実は組み立て段階で木製パーツによく傷がつきます。
本物なら、組み立て中に容赦なく治具に押し込まれたり、ハンマーで遠慮なく叩かれたりしますので、どこかにぶつかったり、金属パーツと擦れたりして、よく傷がつけられます。
E&L Airsoftの製品はトイガンである以上、外観も重要なファクターと考えています。
組立段階では細心の注意を払い、木製パーツは本体組立が完了し、初速チェックも済んだ後、本当に最終の段階で組み込まれます。組み込み後はすぐに検品し、パッケージングされますので、無保護状態の時間を極力圧縮しました。
とは言え、人間の手による作業になりますので、どんなに注意を払っても微妙に傷がつく場合があります。
現時点では、木製パーツに対し「どこまでの小傷が許容されるか」という基準はまだ厳密に確立できておりません。お客様が購入された個体において、もし気になる小傷が見つかった場合には、一度ご購入店または我々宛にご相談ください。
目につくような傷は勿論初期不良保証の対象となりますが、細かい物についても購入者が納得するまで、最大限対応して行きたいと思います。
皆様からのフィードバックを元に、これからの検品基準が細分化・明確化していきますので、是非エンドユーザからのご意見を頂戴できればと思います。
ちなみに、お客様から頂いたご相談の中で、木製パーツの仕上げ(色など)に対して、独自の拘りを持っておられる方もいらっしゃいます。
前回も申し上げました通り、トイガン製品を開発するに当たり、全員が納得する「正解」はおそらく存在しません。
E&L Airsoftでは自分達が持っている知識や製造能力をフルに発揮し、根拠をもって一つの解を示したに過ぎません。そこを十分ご理解頂ければと思います。
E&L Airsoft製AK-74ハンドガード
E&L Airsoft製AK-74ハンドガード
今日の最後に、コンバージョンキットをご購入頂いたお客様向けに、追加情報を一点付け加えます。
キットに含まれる木製パーツの接合部は、本物同様少しだけオーバーサイズに作られています。これは材質が異なるパーツ同士の結合を強固にするための仕様であり、最初の組立時には少しきつく感じます。
ロアハンドガードを例にしますと、後端をフレーム先端に嵌め込んでから、前側の留め具の位置を合わせ、後はプラハンマーなどで叩き込んでください。
その際、フレーム先端の金属部と直接当たる端の方が少しだけ潰れるかもしれませんが、気にせず留め具が定位置(溝に嵌ってロックレバーが回る位置)に到達するまで叩き込みます。
そして、一旦ロアハンドガードを外し、フレームとの接触面をペーパーナイフなどで軽く擦って、潰れた残渣を落とします。
接合面をキレイにしてから改めて装着し、レバーを回してロックしてください。これでハンドガードは本体と一体になり、しっかり固定されるようになります。